2006年2月28日(火)「しんぶん赤旗」
任務拡大否定せず
空自イラク派兵で防衛庁
赤嶺氏批判
日本共産党の赤嶺政賢議員は二十七日の衆院イラク特別委員会で、陸上自衛隊のイラクからの撤退とあわせ、航空自衛隊の任務拡大がとりざたされていることをとりあげ、「“空自の輸送は、陸自の人道復興支援物資が中心だ”という政府の説明は、通らなくなる」と指摘しました。そのうえで、イラク派兵の自衛隊任務の中心が、米軍支援になることを批判しました。
イラクなどを担当する米中央軍キミット准将は、自衛隊の今後の活動について「日本はこれまでとは違うタイプや方法の支援を検討していると思う」「(空自の)C130輸送機の活動に関する変更が決定されるだろう」(二十一日のワシントンでの記者会見)と語ったと報じられています。
また、昨年十二月にイラク派兵の基本計画を政府が変更した際、空自が活動できるイラク国内の空港を十三カ所から、同国内すべての二十四カ所に拡大するよう、自衛隊の活動の詳細を定めた実施要項(詳細は非公開)を政府が変更したとも伝えられています。
赤嶺氏は、これらの報道を示しながら追及。防衛庁の山崎信之郎運用局長は、活動空港の拡大を実施要項に盛り込んだのかについて、「自衛隊の安全確保」などを理由に、「お答えを差し控える」とのべ、空自の活動拡大を否定しませんでした。
赤嶺氏は、空自の任務拡大の詳細を明らかにしようとしない政府の姿勢を批判し、「自衛隊はイラクから即時撤退すべきだ」と求めました。