2006年3月6日(月)「しんぶん赤旗」
全学連が大会
みんなで学び行動へ
「みんなで動けば変えられる!」のスローガンを掲げ、全学連(全日本学生自治会総連合)の第五十七回大会が三日から五日の三日間、東京都内で開かれました。世界でも異常な高学費や、就職難をはね返し、平和について学び、行動するとの決議を採択しました。「教育基本法を守ろう」の特別決議をしました。
高学費是正・平和守る決議
決議提案をした千葉達夫委員長は、この一年間、全国学生アンケートなどで高学費や就職難の実態を明らかにするなかで社会的世論をつくり、国立大学で二十一年ぶりに学費値上げをストップ(法人化の際を除く)したと強調。高等教育の漸進的無償化を定める国際人権規約への政府の回答期限も迫るなか、「学費値上げストップ・大学予算増額」の流れを大きくしようと呼びかけました。
授業や施設改善、学業と両立できる就職活動のルールづくり、平和や憲法への学生の関心の高まりにこたえる活動を、と訴えました。
新たに西川治委員長(東京大学)をはじめ、役員を選出しました。
討論から
市に奨学金制度を要求
核兵器廃絶署名集める
五日、閉会した全学連の第五十七回大会では、生活費のために“バイト漬け”になり、“夢”を語れなくなっている学生の実態もだされ、「学生が力を合わせ、切実な要求を実現していこう」と全国の自治会の代表が次々と発言しました。
「二年連続で学費値上げをストップさせた」と報告したのは、山梨の都留文科大学(都留市立)の代表。学生へのアンケートをもとに大学側と交渉し、市に独自の奨学金制度を求めてきました。「学生はこんなに困っている」と大学側を動かし、学費値上げを阻止したと紹介しました。自治会への信頼を深め、教育基本法学習会を成功させてきたとのべました。
愛知の日本福祉大学二部の代議員は、夕方からの授業のはずの二部学生のゼミが一部と共通で昼間におこなわれているため、「勤労学生の学ぶ権利が保障されない」と二部学生が立ち上がり、学生大会を成功させ、カリキュラムの改善を求めていると発言しました。
東京大学教養学部の代議員は、クラスから平和問題の委員を選び、原水爆禁止世界大会に十人が参加したことを紹介。一週間で五百の核兵器廃絶署名が集まるなど学生の平和への思いが高まっており、「戦前の反省から生まれた学生自治会こそが平和・憲法を守る先頭に立つ」と強調しました。