2006年3月9日(木)「しんぶん赤旗」
均等法改正案
共産党が修正提案
差別禁止・是正の実効性を
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日本共産党国会議員団と党女性委員会は八日、男女雇用機会均等法改正案に対する修正提案を発表しました。同日、国会内で、石井郁子党国会議員団男女平等推進委員会会長・衆院議員、広井暢子党女性委員会責任者らが記者会見しました。《修正提案の全文→》
今回の均等法改正案には妊娠・出産を理由とする不利益取り扱いの禁止などの改善が盛り込まれています。一方で、形式的には男女一律に適用される基準でも実際には女性に不利益を与える「間接差別」の禁止について、範囲が狭く限定されるなど実効性を危ぶむ声が上がっています。
現在でも女性の賃金は正社員でも男性の68%で、労働法制の規制緩和のもとで女性の半数以上が非正社員となるなど賃金や労働条件で深刻な格差が生まれています。
修正提案では条件をつけない間接差別禁止の明記、企業に差別の立証責任や権限ある救済機関設置など、差別の禁止、差別是正を実効あるものにすべきだとしています。
会見で石井衆院議員は、党が残業時間規制やパート・派遣社員の均等待遇をめざす法制を提案してきたことにふれ、「女性の声を反映させるため、法案審議で修正が盛り込まれるよう努力したい」とのべ、修正の趣旨と内容を説明しました。
会見には、党国会議員団の吉川春子男女平等推進委員会副会長・参院議員、高橋千鶴子厚労部会長・衆院議員が同席しました。
日本共産党の修正提案項目
(1)職業生活と家庭生活の調和を図ることを明記します
(2)「間接差別」の禁止は抜け道を許さない規定にします
(3)妊娠・出産による不利益取り扱いをなくし、産休などの権利を保障します
(4)セクシュアル・ハラスメント禁止を明記し、被害者への解雇・不利益取り扱いを禁止します
(5)一定規模以上の企業に積極的格差是正措置(ポジティブアクション)を義務づけます
(6)差別是正の制度的保障をつくります
(7)坑内労働禁止等の解禁には反対します