2006年3月9日(木)「しんぶん赤旗」

効率化偏重を批判

公共交通機関 穀田議員質問に参考人


 衆院国土交通委員会は八日、運輸の安全性向上のための鉄道事業法などの改正法案について、参考人質疑を行いました。参考人として専門家や弁護士など六人が出席しました。日本共産党の穀田恵二議員は、公共交通機関が効率化優先で安全をないがしろにしている問題などについて質問しました。

 法案は、鉄道・航空輸送のトラブルや事故が相次いでいることを受けて提出されました。

 穀田氏は公共交通機関が安全を第一の目標にせず、「極端な効率化」を進めていると問題提起し、リストラや修繕費の削減を進めるJR西日本や、人件費効率化を進める日本航空(JAL)の例を紹介しました。

 立教大学の芳賀繁教授は「努力や成果が見えやすいのが効率化。見えにくいのが安全だ」と応じ、効率化偏重を批判しました。

 穀田氏が「規制緩和が(安全に)大きな弊害をもたらしている」と指摘すると、安倍誠治関西大学教授は「規制緩和を適用していい分野とそうでない分野がある。たとえば規制緩和によるタクシー労働者の過当競争が目につく。国の方も、この間の規制緩和を検証する必要がある」とのべました。

 また、穀田氏は、事故調査委員会のあり方について質問。佐藤健宗弁護士は「捜査機関や監督官庁と関係なく独立した機関」にすべきだとのべました。その理由として「行政機能そのものも調査が必要だ」とのべ、事故の再発防止や原因究明のためには、行政も含めて調査対象とすべきだと指摘しました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp