2006年3月11日(土)「しんぶん赤旗」

新レーダー 人体に影響

高橋議員に政府答弁書


 在日米軍再編で航空自衛隊車力基地(青森県つがる市)への配備が狙われている米軍の「Xバンドレーダー」の生活環境への影響について、政府は十日に決定した答弁書で「(Xバンドレーダーの)電磁波の影響としては、一般的には、電波干渉や発熱効果が考えられる」と答えました。答弁書は、日本共産党の高橋千鶴子衆院議員の質問主意書に対するもの。

 Xバンドレーダーは、米国の「ミサイル防衛」(MD)システムの一部で、日米両政府の在日米軍再編「中間報告」(昨年十月)で、日本国内への配備を明記。今月には、車力基地を「最適な展開地」として正式に発表しています。

 答弁書は「他の無線局の運用を阻害するような混信を防止するとともに、人体に危害を及ぼすことのないよう、必要な措置を取る」と述べ、「混信」や「人体への危害」があることを認めつつ、これを防止する「必要な措置」の具体的な方策には触れていません。

 車力基地の電波や通信設備、施設の状況に関し、在日米軍や防衛庁などが昨年十二月に実施した現地調査の結果については「自衛隊・米軍の運用にかかわる事柄」だとして回答を拒否しました。

 このほか、答弁書は「米国が、わが国以外にXバンド・レーダー・システムを既に展開し又は展開を予定している具体的な事例は承知していない」と述べ、日本への配備が海外初配備であることを明らかにしています。


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