2006年3月17日(金)「しんぶん赤旗」
防衛局長
牧港基地は県内移設
赤嶺議員 「沖縄の負担減らない」
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防衛庁の大古和雄防衛局長は十六日、在日米軍再編で、沖縄のキャンプ・シュワブ沿岸部への米軍新基地建設を押しつけるための“アメ”の一つ、牧港補給基地「返還」について「県内に代替地を求める可能性が高い」と述べ、県内移設=たらい回しを目指す考えを示しました。衆院安保委員会で、日本共産党の赤嶺政賢議員に答えました。
日米両政府が十一日まで開いていた外交・軍事当局による審議官級協議で、牧港補給基地と那覇軍港、キャンプ桑江の「返還」を確認しました。
しかし那覇軍港は、すでに一九七四年に返還合意済み。しかも九六年の沖縄に関する特別行動委員会(SACO)合意で、浦添市沖への移設が条件とされました。
額賀福志郎防衛庁長官は「(浦添移設を決めた)SACOは生きている」と述べ、在日米軍再編でも浦添移設が条件であることを示唆しました。
またキャンプ桑江も、SACOで海軍病院などの県内移設を条件に、百七ヘクタールのうち九十九ヘクタールの「返還」で合意しています。今回「全面返還」されても、県内たらい回しを条件にした、残り八ヘクタールの「返還」にすぎません。
赤嶺氏は「これでは沖縄から基地は減らず、『負担軽減』にもならない」と批判しました。