2006年3月23日(木)「しんぶん赤旗」
「必要に応じ見直す」
航空機整備規制緩和 国交相が答弁
小林議員質問
|
航空機の整備ミスが相次ぐ中、二十二日の参院国土交通委員会で、北側一雄国交相は、航空機の整備に関する規制を「必要に応じて見直す」と述べました。日本共産党の小林みえこ議員が政府の規制緩和を批判し、見直しを求めた質問に答えました。
小林氏は、航空機の亀裂を修理せずに運航していたスカイマークエアラインズの問題を取り上げました。国交省は昨年六月、同社が整備士の人員を満たしていないとして「厳重注意」していました。小林氏は「整備士が配置されていなかったのは重大」とし、こうした事態を生み出す要因として、航空会社の整備費削減と政府の規制緩和をあげました。
航空業界では、日本航空(JAL)と全日本空輸(全日空、ANA)が一九九二年から整備費を削減しています。両社は九〇年に定例整備の間隔を延長、九七年に整備作業後に別の検査員が検査を行う二重確認の項目を縮小しました。国交省はこれらを認可しています。
政府は航空法を改悪して、九二年に、航空機の到着から出発までの間に行う点検(飛行間点検)の整備士を一便に二人から一人に減員しました。九四年に定例整備の海外整備工場への委託を認めるなど、規制緩和を進めてきました。
「航空の安全を保障するためには、これまでの規制緩和を見直す必要がある」と小林氏。北側国交相は「必要な規制はしていく。整備規定を含めて、必要に応じて見直しをしっかりしていく」とのべました。