2006年3月31日(金)「しんぶん赤旗」
特養待機者38万5000人
小池議員に厚労省答弁
昨年1月比4万5000人増
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特別養護老人ホームへの入所待機者が三月時点で、三十八万五千人にのぼることが明らかになりました。昨年一月の三十四万人から四万五千人もの増加です。三十日の参院厚生労働委員会で、日本共産党の小池晃議員に厚労省が答弁しました。
二〇〇六年度から特養ホーム、老人保健施設など大規模・広域型施設の整備を対象とする都道府県交付金(約三百九十億円)が廃止されます。政府は廃止の理由に施設の整備が進んだことをあげています。小池氏は「待機者は増えつづけている。都道府県交付金の廃止は許されない」と追及しました。
さらに小池氏は、厚労省が特養ホームに代わる受け皿としている「有料老人ホーム」についてトラブルが急増していると批判。「とくに解約とそれに伴う返金のトラブルが一番多い」と述べ、一カ月以内に退所しても入所一時金を返還しない事業者が2・3%いるという国民生活センターの調査を紹介しました。
小池氏は「以前私の質問に厚労省は一時金は平均一千万円を超えると答えた。これが戻らないのは大問題だ」と追及。厚労省の礒部文雄老健局長は「三十一日付で通知を出す」と全額返還するよう指示することを明言しました。