2006年4月3日(月)「しんぶん赤旗」
救済申請どうしたら
アスベスト新法で 学習・相談会
兵庫・尼崎
「アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会」(尼崎の会)は二日、「アスベスト新法」の成立・施行を受けて、尼崎市内で学習会と医療・労災・法律相談会、被害者・家族交流会を開きました。尼崎市にあった大手機械メーカークボタの旧神崎工場が、アスベスト(石綿)製品製造に携っていた労働者だけでなく、周辺住民にも多くの犠牲者を出していた事実が昨年六月末に公表され、石綿の健康被害が社会問題化しました。
学習会で報告した尼崎医療生活協同組合の粕川實則理事会事務局長は、新法について、「すき間だらけの極めて不十分なもの」と批判しました。
「クボタが石綿管をつくっていたころ、工場から数百メートルしか離れていない小中学校に通っていた人は何十万人もおり、全国に散らばっている。同窓会などつながりを生かして、健康診断の受診呼びかけなどをしたい」との発言もありました。
交流会では、関西電力の発電所に勤めていた夫を十三年前に中皮腫で亡くした女性から「当時は何の病気かわからないままだった。去年、この問題が大きく報じられて、初めてわかった」などの体験が報告されました。 同会の中に新たに「石綿による被害者と患者・家族の会」を発足させることが了承されました。
日本共産党の宮田静則兵庫県議は、「たたかいは始まったばかり。さらに活動を広げたい」と決意をのべました。