2006年4月7日(金)「しんぶん赤旗」
検査制度見直しを
塩川議員 福島原発ひびわれ追及
日本共産党の塩川鉄也議員は五日の衆院経済産業委員会で、福島第二原発3号機の再循環系配管で交換が必要なひびわれを見逃していた問題について検査制度の見直しを迫りました。
国は二〇〇三年以降、原発機器にひびわれがある場合も、“健全性が維持できる”基準を設定、交換しなくても使用できる期間をのばす検査制度を導入してきました。塩川議員は、福島第二原発3号機での見逃しについて「福島県の(交換の)要求がなかったら、発見することができなかったのではないか」と追及。広瀬研吉・原子力保安院長は質問にはこたえず「検査の精度を向上させる必要がある」と述べるにとどまりました。
塩川氏はこの問題について「維持基準の信頼性にかかわる重要な問題」とした福島県の見解にふれながら、「安全をもとめる地元の声にこたえて、維持基準の制度は見直すべきだ」と要求しました。二階俊博経済産業相が「国は地元自治体との信頼関係の構築に努力すべきと考える。福島県知事、立地関係者にも直接会って対応していきたい」と述べました。
塩川氏は、国が安全確認をしたあと、地元自治体との調整で原発の運転再開ができない期間は交付金算定にくわえない改悪をおこなおうとしていることにふれ、「こうした交付金のあり方はかえって安全性を損ない地元自治体との信頼関係を損なう」と批判しました。