2006年4月11日(火)「しんぶん赤旗」

「改革特区」のLEC大学

実態は予備校

文科副大臣も「言語道断」

吉川議員指摘


 日本共産党の吉川春子議員は十日の参院行政監視委員会で、経営母体の資格試験予備校と事実上、一体化しているLEC東京リーガルマインド大学の実態をとりあげ、「最初から学生に予備校の授業を受けさせるためのシステムになっている」と指摘しました。

 馳浩文部科学副大臣は、「看板に偽りあり。確信犯的にやっていれば言語道断だ」と答えました。

 同大は「構造改革特区」により設立が認められた株式会社大学の一つで、資格試験予備校大手の東京リーガルマインドが母体となり、二〇〇四年四月に開学。全国十四都市に展開しています。

 文部科学省は〇六年三月、“学部の専門科目が資格試験予備校と事実上同じ”“学部生と予備校生が一緒に授業を受けている”などの実態をあげ、法令違反の疑いを指摘。五月までに改善し、報告するよう求めています。

 吉川氏は、同大のシラバス(授業概要)には、社会科学も人文科学も自然科学も一人の教員が担当し、「社会科学」と「自然科学」で科目が違っているのに同じ内容が書かれていると指摘。「最初からシラバスを学生が使えないようなシステムになっている」「『構造改革特区』が学問の府を予備校化させた」と追及しました。

 馳副大臣は「大学の授業と予備校では求められる社会的要請が違う」「裏切られた思いだ。報告を見て適切な対応をしたい」と答えました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp