2006年4月14日(金)「しんぶん赤旗」
政府系金融
中小企業支援で実績
佐々木議員指摘 統廃合は逆行
|
日本共産党の佐々木憲昭議員は、十三日の衆院行政改革特別委員会で、中小企業を支えてきた政府系金融機関の役割を明らかにし、「統廃合は中小業者の期待に逆行する」と批判しました。
「行革推進」法案は、中小企業むけ金融のうち、商工組合中央金庫を民営化し、国民生活金融公庫と中小企業金融公庫は他の機関と統合するものです。
中小企業数はこの四年間で12%も減少しています。佐々木氏は中小企業支援はいっそう重要になっており、融資を受ける中小企業の要望に耳を傾けることが大事だと強調。小泉純一郎首相は「事業をしている人の意見を聞き、その環境を整えることが必要だ」とのべました。
この十年間で民間銀行が中小企業への貸し出しを九十兆円減らす一方、中小企業向けの三つの政府系金融機関が下支えをしてきました。
しかし法案は、統合した政府系金融機関が融資を「縮小」することを盛り込んでいます。佐々木氏は、民間銀行が融資しない中小企業に融資してきた機能が、一つに統合されても、それぞれの機関の特徴が発揮されるのかと質問。中馬弘毅行革担当相は「発揮される」と答弁。中小企業向け融資についても中馬氏は「政府に頼らざるをえない方々の融資はしっかりやっていく」「場合によっては増やすこともある」とのべました。
佐々木氏は、政府系金融機関の統廃合の背景に、「民業を圧迫する」などとのべている大手銀行の意向があることを指摘し、いまこそ中小企業への支援強化が必要だと強調しました。