2006年4月15日(土)「しんぶん赤旗」
国保証なく命落とす
機械的とりあげの改善を
高橋議員
日本共産党の高橋千鶴子議員は十四日の衆院厚生労働委員会で、国民健康保険料滞納者から国保証をとりあげる「資格証明書」発行について、「保険証がないため、病院にかかれず、命を落とした方もいる」とのべ、機械的な国保証とりあげの改善を求めました。
「資格証明書」発行は、二〇〇五年で三十二万世帯にものぼります。小泉純一郎首相は、六日の衆院本会議で「負担能力があるにもかかわらず、保険料を納めていない」のは“不公平だ”として、「資格証明書」発行は「必要だ」と答えています。
高橋氏は「資格証明書を受けた三十二万世帯はすべて、負担能力があるにもかかわらず納めていない悪質な納税者と認識しているのか」と質問。厚労省の水田邦雄保険局長は「保険料を納付できない『特別な事情』がある場合は交付対象になっていない。負担能力があるにもかかわらず、保険料を納めていない人に交付している」と答えました。
「現実に病院にかかれず、命を落としている人がいるというのを、どう認識しているのか」。高橋氏の追及に、水田保険局長は「医療費が償還払いされるから、適切な医療は確保される」と答弁。高橋氏は「保険料を払えない人が、窓口で十割負担を払えるわけがないではないか」と批判し、「特別な事情」がある人に「資格証明書」を発行しないことを、自治体の窓口で徹底するよう求めました。