2006年4月15日(土)「しんぶん赤旗」
吉井議員
「県警調査は不十分」
ウィニー流出文書示し 愛媛県警裏金を追及
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日本共産党の吉井英勝議員は十四日の衆院内閣委員会で、愛媛県警警部のパソコンからファイル交換ソフト「ウィニー」を通じてインターネット上に流出した資料をもとに、愛媛県警の裏金問題を追及しました。
流出した資料は、二〇〇二年に作成されたもので、当時、警部補だった警部が、捜査情報の提供者に謝礼を支払ったことを捜査一課長に報告する内容になっています。約二十件ある「報告書」には、いずれも「今後の協力依頼もあることから情報提供謝礼を交付した」という記述があります。
吉井氏は、「情報提供者」とされた人は、謝礼を受け取っていないと指摘。架空の捜査報告書に基づき交付された謝礼金が裏金として使用されていたのではないかと疑惑を追及しました。
愛媛県警では〇四年、大洲署の元会計課長が組織的な裏金づくりがあったと内部告発し、不正経理が発覚。県警は今年二月、一九九八年度から〇四年度にかけて四百三十六万円の不適切な支出があったとの調査報告書を発表しています。
吉井氏は「(資料の流出で)県警の調査が不十分だとハッキリした。裏金づくりの隠ぺいの役割を果たしたのではないか」と述べ、第三者機関による調査など、徹底した調査を求めました。
警察庁の繩田修刑事局長は、「流出した資料の確認にもつながる。お答えは差し控えたい」と繰り返し答弁。愛媛県警が資料に記載された人たちに謝罪していることについては、「一部の方に説明、謝罪したという報告を受けている」と認めました。