2006年4月20日(木)「しんぶん赤旗」
「現行基準改善こそ」
衆院委 「認定こども園」で参考人
石井議員質問
衆院文部科学委員会は十八日、「認定こども園」法案をめぐり参考人質疑を行いました。
村山祐一・帝京大教授は、保育とは「ケア(世話)」と「エデュケーション(教育)」であり、この観点が保障されなければならず、すべての乳幼児が安心して幼稚園、保育所での生活が送れるよう現行基準の改善を求めました。
また保育行政において地域格差が生じているとし、都道府県の条例によって運営される「認定こども園」を自治体でやっていけるのかと指摘。児童福祉法第二四条に基づき、市町村には「保育に欠ける子」にたいする保育の実施責任があり、「認定こども園」が保護者との直接入所契約はできないと述べました。
日本共産党の石井郁子議員は、国からの財政措置がないもとで「認定こども園」での保育水準が下がる点について質問。
村山参考人は「お金がなければ職員を減らしスペースを削って対応する。現状でも親と子がふれあうスペースもなく、保育者が追われて親と話し合う時間が持てない。それ以下でやろうとするなら形だけの対応とならざるを得ない」と指摘し、全国四千カ所の認可保育所、幼稚園などが地域の子育ての要望にもこたえられるよう財政支援の重要性を強調しました。