2006年4月21日(金)「しんぶん赤旗」
原子力空母
安全うのみ 無責任
独自調査ない政府を批判
参院委で緒方氏
日本共産党の緒方靖夫議員は二十日の参院外交防衛委員会で、米海軍横須賀基地(神奈川県)への原子力空母配備に関し、地元の横須賀市に米側の説明資料(ファクトシート)を渡しただけで、政府の説明に代えていることをとりあげ、「政府として米軍の説明を示すだけでなく、独自に分析し、吟味し、説明をしないのか。無責任だ」とただしました。
外務省は十七日、原子力空母の「安全性」を強調する説明資料を米側から受け取り、即日、横須賀市に同資料を届けました。
麻生太郎外相は、米側の説明資料については、関係省庁で検討を行ったとし、これまで千数百回の原子力艦船入港の「実績」をあげて、原子力艦船の「安全性」を強調。「(米側から)新しくもらったファクトシートを踏まえ、地元に理解をいただけるよう努力していく」と答弁するばかりで、独自調査をする考えを示しませんでした。
緒方氏は、米海軍自身が「原子炉及び放射能事故時の対策計画」という、原子炉事故への対策計画書を持っていることを示し、「(米軍でさえ)事故を想定しているときに『これまで大丈夫だから、これからも大丈夫だ』というのか」と批判しました。