2006年4月22日(土)「しんぶん赤旗」
まちづくり 国が選別
市街地法「改正」 塩川議員が指摘
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衆院委で可決 共産党は反対
中心市街地活性化法の「改正」案が、二十一日の衆院経済産業委員会で自民、公明、民主などの賛成で可決されました。日本共産党は反対しました。「改正」案は「まちづくり三法」の見直しとして提案されたもので、中心市街地への大型店出店を誘導する内容となっています。
採決に先立つ質疑で日本共産党の塩川鉄也議員は、市町村が作成した中心市街地活性化計画(これまでに六百十自治体で作成)が、効力を失い、新たに内閣総理大臣が認定した計画にのみ支援を特化する問題をとりあげ、これまでのまちづくりの努力を否定することになると指摘し、法案の目的をただしました。
二階俊博経済産業相は、「集中的に国が支援」するためと答弁。塩川氏は「圧倒的多数の中心市街地・商店街を支援の枠組みからはずすやり方では、わが国全体の経済の発展・商業の振興に資するものにならない」と批判しました。
採決にあたり反対討論にたった塩川氏は、「まちづくり三法」が失敗した根本原因が、大型店の出店を野放しにした規制緩和路線にあることを指摘。反対理由として、中心市街地活性化法「改正」案では、「自分たちのまちは自分たちでつくる」というまちづくりの基本に逆行して、国が選別した計画だけを支援するものであること、中心市街地に大型店が出店する際、住民、自治体の意見表明権を奪う仕組みがあり、実質的に「まちづくり三法」のひとつである大店立地法を骨抜きにするものであるとのべました。