2006年4月30日(日)「しんぶん赤旗」
消費者契約法改正案衆院通過
「団体の委縮ないように」
猪口大臣 運用で石井議員に答弁
消費者団体訴訟制度を導入する消費者契約法改正案が二十八日の衆院本会議で全会一致で可決、参院に送付されました。
消費者団体訴訟制度は、消費者被害を未然に防ぎ、拡大を防止するために、消費者被害の恐れのある企業の不当勧誘・契約などについて、消費者団体が裁判所に差し止め請求ができる制度です。
本会議に先立つ衆院内閣委員会で日本共産党の石井郁子議員は、政府の認定を受け差し止め請求権をもつ適格消費者団体にたいして、消費者利益を害した場合などに認定取り消し規定があることについて「団体の活動を委縮させ、和解などを難しくする」と指摘。「慎重かつ抑制的な運用が必要だ」と主張しました。
猪口邦子担当相は「悪質な団体に限定し、運用基準を明確化し、団体が委縮しないようにしたい」と答弁しました。
また、事業者と適格消費者団体が和解する場合、他の適格消費者団体へ通知する内容について、内閣府の田口義明国民生活局長は「今後、細則を定めていきたい」と答弁しました。