2006年5月17日(水)「しんぶん赤旗」
アナログTVで視聴可
地上波デジタル 周知徹底を要求
吉川議員
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日本共産党の吉川春子参院議員は十六日、参院総務委員会で、政府が二〇一一年七月に現在のアナログ放送を打ち切って地上デジタル放送への全面移行を進めるなか、打ち切り後も専用チューナーを取り付ければアナログテレビでも視聴できることを周知徹底するよう求めました。
吉川議員は、総務省が昨年九月、家電販売業界にアナログ放送停波について消費者に告知するよう求めた「協力依頼」の中身が、主に「2011年・アナログTV放送終了」と書かれたステッカーを張ることに主眼が置かれていると指摘。
「デジタルテレビへの買い換えだけを強調する『協力依頼』は、総務省が電気メーカーの御用達と思われても仕方ない。専用チューナーを取り付ければ今あるテレビでも大丈夫だというメッセージを国民に送ることが必要だ」と迫りました。
竹中総務相は「周知徹底を丁寧に行っていきたい」と約束しました。
また、吉川議員は「デジタル放送を推進する先進国で、アナログ放送をすべて打ち切った国はあるのか」とただしたのに対し、竹中総務相は「国としてはない」と認めました。
吉川議員は、アナログ放送の停止で一億台以上の使えるテレビがごみになると指摘し、「国民の納得と合意なしに、アナログ放送を打ち切るべきでない」と要求。竹中総務相は「デジタル放送への転換で、国民は大きな利益を享受できる」とのべるにとどまりました。