2006年5月26日(金)「しんぶん赤旗」

「行革」関連法案への大門議員の反対討論

(要旨)


 二十五日の参院行政改革特別委員会で、「行政改革」関連五法案に対して日本共産党の大門実紀史議員が行った反対討論(要旨)は次の通りです。

 「行革」関連の全法案に反対の討論を行います。

 反対する理由は、結局、今回の法案が国民の安全や暮らし、中小企業の経営を支える公的部門を削減し、国民サービスを切り捨てることになるからです。

 政府は「民間でできるものは民間で」と言いますが、民間企業は、もうからない仕事はやりません。また、民間企業がやる場合は、受けるサービスによって価格の差が生まれます。つまり、お金を持っている人ほどいいサービスが受けられることになります。

 貧富の格差がサービスの格差につながるということです。こういうことを、まともに吟味もせず、何でも「官から民へ」と叫ぶ背景にはいったい何があるのか。

 本日の質問でも指摘したように、今、関連企業は「官業の民間開放で五十兆円の市場になる」と大はしゃぎをしています。結局、ビジネスチャンスをねらっている財界の要求ではありませんか。

 政府系金融機関の統廃合・民営化も、大銀行がかねてからいっていた「低利で貸し付けている政策金融機関を早急に何とかしてほしい」という要望に応えたものではありませんか。今回の行革推進法の本質は、官業の民間企業への払い下げにほかなりません。

 国民のみなさんの願いは、「税金の無駄遣いをやめてほしい」「行政の効率化をはかってほしい」ということにあります。何でも民間でやってくれとは誰もいっていません。

 政府がまず取り組むべきことは、天下りや官製談合による税金の無駄遣い、非効率な行政運営に徹底的にメスを入れることです。

 在日米軍再編の日本負担が三兆円だの、グアムの米軍住宅一戸八千万円だの、アメリカの言うことならいくらでも出す、こういう姿勢こそ、真っ先に改めるべきです。

 格差社会が深刻化するもとで、福祉の充実、公的な教育の充実にたいする国民の願いは、むしろ強まっています。今回の法案は、その願いを真っ向から踏みにじるものです。


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