2006年5月27日(土)「しんぶん赤旗」
「君が代」強制
拒否5教職員を処分
都教委発令 被処分者ら抗議
東京都教育委員会は二十六日、今年四月に行われた都内の公立学校の入学式で、「君が代」斉唱時に起立しなかった都立高校五校の五人の教職員に、戒告、減給(十分の一・一カ月)の懲戒処分を発令しました。
都教委が二〇〇三年に「日の丸・君が代」を強制する「10・23通達」を出して以来、卒業式・入学式などで不起立などを理由に処分した教職員は、延べ三百五十人(再雇用五人を含む)となりました。
処分対象者四人(一人は年休で欠席)は同日、文京区の東京都教職員研修センターで、処分内容・理由が書かれた書類を受け取りました。
中野区内の英語教師(45)は今年三月、三年生の担任として出席した卒業式で不起立を理由に処分されました。今年四月に異動となった現任校で一年生の担任となり、入学式で起立せず、二度目の処分(減給十分の一・一カ月)を受けました。
同教諭は「卒業式や入学式の主役は生徒、父母、教職員です。その当事者自身が、内心の自由にかかわる行為を決めるのは、憲法に定められた権利です。起立・斉唱を強制する違法な命令には従えません」と語りました。
「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会は同日、都教職員センター前で抗議行動を行うとともに、「不当処分撤回のたたかいは、憲法・教育基本法の改悪を許さないたたかいと一体のもの」とし、不当処分の撤回を求める抗議声明を発表しました。