2006年5月30日(火)「しんぶん赤旗」

日韓被害家族が出席

衆院拉致特 「国際世論高め解決を」

笠井議員質問


 衆院拉致問題特別委員会が二十九日開かれ、韓国の拉致被害家族が参考人として初めて出席しました。参考人は、韓国人拉致被害者・金英男(キム・ヨンナム)氏の母親の崔桂月(チェ・ゲウォル)さん(78)と姉の金英子(キム・ヨンジャ)さん(48)らと横田滋(73)、早紀江(70)夫妻。

 「三十年近くも頑張ってこられたみなさんの思いを改めて受け止め、一刻も早い解決のために政治の役割の重さを痛感しています」と切り出した日本共産党の笠井亮委員。「ご家族同士が連携する姿に、北朝鮮による国家的犯罪にたいして改めて怒りを強くしています。息子さんが大好きだったという目玉焼きを、お母さんが作ってあげられる日を一日も早く」と語りかけました。

 姉の金さんは「私たちが家族と再会できるよう、お力添えをお願いします」と訴え、母親の崔さんは車いすから「生きている間に、末息子に会わせてください」と涙ながらに語りました。

 笠井氏は、日朝平壌宣言と昨年九月の六カ国協議「共同声明」の立場で、国際社会の支持と連携強化による、あらゆる機会を通じた力強い外交交渉の重要性をあげ、「日本が国連人権理事国に選出され、北朝鮮の人権問題を積極的に提起していく場がつくられた」とのべ、世界に訴えるべき「力点」について、横田夫妻に意見を求めました。

 横田夫妻は「拉致問題は日朝二国間で解決する問題ですが、国際世論を高めることによって解決を早めるべく支援をお願いしています」(滋氏)と語りました。


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