2006年6月10日(土)「しんぶん赤旗」
がん基本法案可決
高橋氏 国に適切な医療要求
衆院厚労委
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九日の衆院厚生労働委員会で「がん予防基本法」案が全会一致で可決しました。与党、民主党がそれぞれ提出した法案を委員長提出法案として一本化したものです。
日本共産党の高橋千鶴子議員は採決に先立つ発言で、一本化の過程で少数会派への配慮に欠けた対応があったことを批判しました。そして、がんは依然として死亡原因の最も高い疾病であり、原因究明や予防・治療の前進、早期発見・早期治療体制、適切な医師や看護師の確保、病院や施設の整備、地方自治体と医療機関の連携など総合的な施策の推進が求められていると指摘。この点で国が責任を持つべきであり、全国どこでも適切ながん医療が保障されるよう十分配慮すべきだと強調しました。
その上で、がん患者、家族の意見を施策に反映することが重要であり、今回の基本法で「がん対策推進協議会」が設置され、がん対策推進基本計画の策定段階で患者や家族の意見を聞くことにした点を評価しました。
さらに、がん対策の前進にとって自己決定権の尊重、「混合診療」による経済的負担の軽減、薬害の発生防止などが配慮されるべきだとして、基本法が遅れているがん対策を少しでも前進させ、患者や家族の深刻な現状を改善する一助になるものと評価し、賛成することを表明しました。