2006年6月15日(木)「しんぶん赤旗」
「満蒙開拓団」は国策
吉川議員に政府が答弁書
日本共産党の吉川春子参院議員が提出した「満蒙開拓団」に関する質問主意書に対し、政府は十三日、答弁書を決定しました。
五日に吉川氏が提出した質問主意書は、日本が第二次世界大戦中に中国東北部に二十数万人の農民を送り、犠牲者や中国「残留孤児」・婦人を出した「満蒙開拓団」の実態を明らかにし、政府に責任を認めるよう求めたもの。開拓団の団数や人数、移民用地の面積などの解明を求めるとともに、「開拓団」が中国への侵略的行為ではなかったのかと追及しています。
また、開拓団の逃避行の途中、犠牲になった人々の墳墓の建立を中国政府に依頼すること、中国「残留孤児」・婦人の生活支援のために生活保護制度だけではなく立法措置を含む新たな特別対策を求めています。
答弁書は、国策の一環として「満蒙開拓団」を派遣したことを認めつつも、資料が保存されていないことを理由に、現地での死亡者、行方不明者などの実態についての回答を避けました。