2006年6月17日(土)「しんぶん赤旗」
福井日銀総裁、内規に違反
村上ファンド出資追及
佐々木議員
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日本共産党の佐々木憲昭議員は十六日の衆院財務金融委員会で、福井俊彦日銀総裁が村上ファンドから収益をえていた問題について、「国民は預金利子もゼロに近いのに、その一方でぬれ手でアワのボロもうけを奨励し、その利益を自分のふところに還流させてきた」と批判し、日銀総裁の辞職を求めました。
佐々木氏は「日本銀行員の心得」には「世間からいささかなりとも疑念を抱かれることが予想される場合には、そうした個人的利殖行為は慎まなければならない」と定められていることを指摘。日銀総裁が私的利益を目的とするファンドに出資し、所得を得ていたことは規定に反すると追及しました。
福井氏が「利殖を意図していない」と弁解したのにたいし、佐々木氏は「意図しなくても利得がある。村上ファンドがインサイダー取引で得た不当利得の一部を受け取ることには変わりない」と批判しました。
また、佐々木氏は、福井氏が明らかにした株保有に関連し、日銀の内部規定で株保有に報告義務がないのは問題だと指摘し、株など保有資産の年一回の公表の義務付けなどの検討を求めました。福井氏は「委員のご指摘の通り。改善すべきは改善する」とのべました。
さらに佐々木氏が二十日までに村上ファンドの四半期ごとの運用報告書と決算書の提出を求めたのにたいし、福井氏はさがして見つかれば提出すると約束しました。