2006年6月19日(月)「しんぶん赤旗」
因果関係を認めて
兵庫・尼崎 アスベスト被害者ら交流会
アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会(船越正信会長)は十八日、三回目となる被害患者・家族の交流会を兵庫県尼崎市で開きました。尼崎市は、アスベスト(石綿)製品を製造していた大手機械メーカー・クボタの旧神崎工場による、工場労働者、周辺住民への健康被害が昨年六月から社会問題化しています。
参加者からは「クボタに十年以上勤めた夫は肺がんで亡くなった。クボタに因果関係を認めてもらいたい」「四十五年間、工事現場の解体の仕事をした。胸膜プラークと診断され手術をしたら、肺からコップいっぱいの石綿がでてきた。解体業者は相当石綿を吸っていると思う」「夫は九年前に肺がんで亡くなった。クボタの被害が明らかになったとき、夫に『作業服汚いね』と言ったら『わしアスベスト使ってるからしゃあない』と答えたことを思い出した。労災申請に行ったが、書類が残っていないからだめだといわれた」など、次々に疑問や不安が出され、井上潔相談員らが丁寧に答えました。
尼崎医療生活協同組合の粕川實則理事会事務局長は「被害は今後数十年続きますが、アスベスト新法ができてすべての被害者が救済されたと誤解している人がほとんどです。国や企業の責任を問うために、運動をもりあげていきたい」と訴えました。
交流会では、会の取り組みについてまとめた文書を発表しました。
日本共産党の宮田静則県議が参加しました。