2006年6月23日(金)「しんぶん赤旗」
「掃討」支援 否定せず
衆院イラク特 空自活動拡大で政府
赤嶺議員批判
|
イラクへの自衛隊派兵問題で政府が航空自衛隊の活動の継続・拡大と陸上自衛隊の撤退を決定したのを受け、衆院イラク特別委員会が二十二日、開かれました。日本共産党の赤嶺政賢議員は、空自の活動拡大が、米軍による「掃討作戦」への直接支援につながる危険をあげ、「むしろイラクの混乱と泥沼化をいっそう続けることになる。空自も速やかに撤退すべきだ」と求めました。
赤嶺氏が、「掃討作戦」の実態をただしたのに対し、防衛庁の山崎信之郎運用局長は「(イラク)中部、北西部を中心に行われている」と答弁。外務省の吉川元偉中東アフリカ局長は「テロ組織アルカイダによる報復攻撃を阻止するため現在、バグダッドで大規模な作戦が着手されており、軍・警察あわせて七万人が投入されるという報告がある」と述べました。
バグダッドは、空自の活動拡大先の一つであり、イラク北西部に位置するアサドも検討対象になっています。
赤嶺氏は「(派兵拡大先が)米軍の掃討作戦が行われている地域だということだ」と批判。そのうえで、イラク中部の都市バクバでは、米軍ヘリが養鶏農家を空爆し、米兵が家屋にいた住民を射殺、負傷者を理由もなく拘束した例などもあげ、「(空自の活動拡大は)そういう掃討作戦を支援するものだ」と批判しました。
山崎運用局長は「安全確保支援活動だけではなく、人道復興支援活動も行っていきたい」と答弁。「安全確保支援活動」として「掃討作戦」を行う米軍への支援を否定しませんでした。