2006年6月26日(月)「しんぶん赤旗」
米国いいなりの5年
小池氏が小泉「改革」総括
テレビ討論
小泉「改革」はアメリカの要望を実現させてきた五年だった―日本共産党の小池晃政策委員長は二十五日、テレビ朝日系「サンデープロジェクト」に出演し、小泉政権の総括や日銀の福井俊彦総裁の投資問題について各党代表と討論しました。
司会の田原総一朗氏が米国の年次改革要望書をとりあげ「結局小泉改革はアメリカにいわれたことだけをやったんじゃないか」と提起しました。
小池氏はこれにこたえて米国の要求に呼応した日本の法改定をまとめた表を示しました。人材派遣自由化や外国企業の活動をしやすくする商法「改正」・会社法制定、郵政民営化や混合診療を実質解禁した医療制度改悪などの例をあげ「小泉政治でこの間やってきた主要な『改革』はほとんどアメリカが当初言い出して、それが次々に実現してきているという連続だ」とコメントしました。
自民党の町村信孝衆院議員が「日米がお互いに言い合って半分ぐらい実現する。大切なことばかりだ」とのべたのに対し、小池氏は「悪いことはたくさんある。規制緩和でどれだけ被害が出ているか」と反論。問題は日常的に米国の政策要求を日本側が受け入れるしくみができていることだと批判しました。
福井総裁の問題について野党側は辞任を要求。小池氏は「庶民にゼロ金利を押し付けていた張本人が“ぬれ手でアワ”の莫大(ばくだい)な利益を得ていた。これだけでも信頼を失墜させている」とのべ、本来は十億円単位のファンド募集なのに福井氏は一千万円と特別扱いされているなど、日銀元副総裁の肩書を利用した広告塔の役割への成功報酬的な意味合いがあると指摘しました。
また、民主党の松井孝治参院議員が村上ファンドの関連会社から秘書給与支払いを受けたなどの問題について、同党の前原誠司衆院議員は「一議員として反省もしているが、それで福井総裁のことがいえないというのは本末転倒で、一議員と日銀総裁の問題は重みが違う」と弁明しました。小池氏は「この問題を残したままでは政府を追及する力も弱くなる。民主党としてけじめをつけるべきだ」と求めました。