2006年6月26日(月)「しんぶん赤旗」
薬害肝炎
治療費300万円に困惑
原告団会見 電話相談に1500件
薬害肝炎全国弁護団・原告団は二十五日、東京都内で記者会見し、大阪地裁判決後の二十二日―二十四日まで東京、名古屋、大阪、福岡の四カ所で薬害肝炎に関する電話相談「救済ホットライン」を実施した結果、千四百九十五件の相談が寄せられたことを明らかにしました。
相談で多かったのは治療にかかる経済的負担についての訴え。「インターフェロン治療には三百万円かかると医者から言われた。肝がんまで進んでおり、年に二―三回入院を繰り返している」(七十四歳、男性)「年金生活で、これから年を取ってどうなるのかすごく不安」(六十一歳、女性)と、切実な相談ばかり。
日常生活では感染しないのに、「歯医者にも嫌がられる」など、差別をうけていることも分かりました。B型肝炎に関する相談も十五件ありました。
全国原告団代表の山口美智子さんは「電話相談で、私たち九十六人の原告が国に全面救済を要求している内容は間違っていないと確信しました。何としても要求実現させなければならないと決意を新たにしました」と話しました。
同原告団・弁護団とB型肝炎訴訟原告団・弁護団は共闘して活動する事を確認。「肝炎問題の全面解決に向けた統一要請書」をまとめ、二十六日、厚労相との面談を求めて要請行動を行います。
新たにB型肝炎に関する電話相談を二十八日に午前十時から午後四時まで、札幌で開設します。電話番号は、011(231)1941。