2006年6月28日(水)「しんぶん赤旗」
「『従軍慰安婦』いなかった」
埼玉知事 展示記述の修正表明
埼玉県の上田清司知事は二十七日の県議会本会議で、「東西古今、『慰安婦』はいても『従軍慰安婦』はいない。兵のいるところに(『慰安婦』が)集まってきたり、兵を追いかけて民間業者が連れていったりするのであって、軍そのものが連れて行くなんてことは絶対にない」と発言しました。小島信昭議員(自民党)の一般質問に答えたものです。
小島議員は県立歴史と民俗の博物館と県平和資料館の展示内容について、「近代史を、政府や国に国民・県民が苦しめられ苦難に耐えた闇の時代のように描かれている」などと批判しました。
上田知事が「工夫や内容の充実が必要だ」と答えたのに対し、小島議員は「子どもたちや県民が学ぶ施設が、偏った内容でよいのか」と重ねて展示内容の見直しを要求。
上田知事は「自虐的な感情を出させることなく真の史実、日本の正確な立場を学べるようにすることが大切だ」としたうえで、「従軍慰安婦」について「間違った記述があるので、修正しなければならない」とのべました。
共産党県議団が発言撤回を要求
上田知事の発言にたいして日本共産党埼玉県議団の山岸昭子団長は同日、「知事は発言を撤回すべきだ」という談話を発表しました。