2006年7月2日(日)「しんぶん赤旗」
米兵、女性を暴行殺害
イラク 家族3人も犠牲
1人逮捕
【ワシントン=山崎伸治】イラク駐留の米兵がイラクの民間人四人を殺害、うち一人の女性にレイプしていた疑いが明らかになり、米軍が捜査に乗り出して、すでに一人が逮捕されていることが三十日、明らかになりました。米メディアがいっせいに報じました。
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、事件は三月十二日、バグダッド南方のマハムディアで起きました。被害者は女性とその夫、子ども、夫の兄弟の四人で、女性は殺害前にレイプされ、遺体は焼却されたといいます。事件は当初、「武装勢力による犯行」と報告されていました。
ところが「事件に占領軍兵士が関与していた」と六月末に二人の米兵が通報したのを受けて、米軍が二十四日、捜査を開始。米陸軍第四歩兵師団第五〇二歩兵連隊の五人の兵士が取り調べを受け、そのうち一人は事件への関与を認めたため逮捕されました。
同紙によると、米兵によるイラク民間人殺害事件の捜査を米軍が明らかにしたのは、六月になってから今回が四件目です。四月にバグダッド西方のハマンディヤでは民間人男性一人を殺害した事件で米兵八人が殺人罪で訴追されています。また、昨年十一月に西部ハディサで海兵隊が女性や子どもを含む民間人二十四人を虐殺したとされる事件でも捜査が行われています。民間人殺害で告発された米兵はこれまでに十三人に達しています。