2006年7月5日(水)「しんぶん赤旗」
国民を兵糧攻めにし消費税増税押しつけ
CS放送収録 志位委員長が批判
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日本共産党の志位和夫委員長は四日、CS放送・朝日ニュースターの番組「各党はいま」の収録で、政府が決定を急いでいる計十六・五兆円の歳出削減と増税を柱とした「経済財政運営の基本方針(骨太の方針)」(原案)について、「国民生活を削って国民に増税を負わせる――冷酷な机上の計算だ」と批判しました。
志位氏は、政府が検討している方針について、「まず削るのは社会保障一・六兆円。そして公務員人件費二・六兆円。つまり、医療、介護、年金など国民のいのちの支えになっている部分、教育、福祉など国民サービスにたずさわっている部分を削っていくものだ」と指摘。「政府の計画は、国民を兵糧攻めにして、削れるだけ削り、悲鳴があがったところで消費税増税をおしつけようというものだ」と批判しました。
その上で志位氏は、「関西空港二期工事など巨大開発のムダづかいはあいかわらず続いている。さらに、空前のもうけをあげている財界・大企業や、“スーパーリッチ”になっている一部の大金持ちからはまともに税金をとっていない。そういう歳出入改革をやらずに、庶民に悲鳴をあげさせるような歳出カットをやって、そのあと増税だというのは絶対に納得いかない」と強調しました。
小泉首相訪米で危険な重荷負う
また、小泉純一郎首相の訪米と日米首脳会談について、「手土産として、重大な危険が指摘されたままでの米国産牛肉の輸入再再開を左手に、右手には航空自衛隊のイラクでの任務拡大をぶらさげていった。それでアメリカで結んできたものは、日米安保の侵略的な大変質の合意だった」とのべました。
志位氏は、小泉首相とブッシュ米大統領が発表した「共同文書」について、「十年前の橋本龍太郎首相とクリントン米大統領による日米共同宣言では、アジア・太平洋に日米同盟を広げるという話だったが、今度は、それが地球的規模に広がった。イラクのような戦争をアメリカがやったときに、自衛隊がいっしょになって戦争をやる――日米が世界中で軍事一体化をすすめていくという宣言であり、小泉首相が背負って来た荷物は、非常に危険で重い」と批判しました。