2006年7月5日(水)「しんぶん赤旗」
兵士が神父が俳優が
イラク反戦 ワシントン行動
“米軍撤退すみやかに”
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【ワシントン=山崎伸治】四日に始まった、イラクからの米軍の即時撤退を求めるハンガー・ストライキのスローガンは、「トゥループス・ホーム・ファスト」(米軍の撤退を速やかに)です。英語で「速やかに」を意味する「ファスト」と、「断食」を意味する「ファスト」をかけています。
これまでに参加を表明している人のなかには現役米軍将校として初めてイラク従軍を拒否したエーレン・ワタダ中尉のほか、俳優のショーン・ペンさん、スーザン・サランドンさん、歌手のウィリー・ネルソンさん、リン・ウルジー、シンシア・マキニー両米民主党下院議員らがいます。
三日午後、ワシントンのデュポン・サークルにあるマハトマ・ガンジー像前に約百五十人の人たちが集まり、ホワイトハウスまでデモ行進。断食前の「最後の食事」を取りました。
これまでに十三人が長期間の「断食」への参加を表明しています。そのうち、サンフランシスコで活動するルイ・ビターリ神父は「自分のために、自国のために、そして他の国の人のために断食しよう」と呼びかけました。
反戦イラク退役軍人会のジェフリー・ミラードさんは「去年の今ごろ、私はイラクにいました。イラクにいる仲間のことを思って断食します」と表明。反戦活動家のシンディ・シーハンさんは「二百三十年前、米国は(英国の)ジョージ三世の支配から独立しました。今度は私たちのジョージ(ブッシュ大統領)からイラクの人たちを救いましょう」と訴えました。
長期間の「断食」に参加するライド・ジャラルさん(28)はイラク戦争後に米国に移住しました。「イラクの状況は日に日にひどくなっています。日本も軍隊を送りましたが、イラクの人たちは日本を尊敬していたので残念でした。イラクでは87%が日程を明確にした撤退を求めています。米政府はイラク、米国双方の国民の声を聞いて、米軍を撤退させてほしい。そのために断食に参加します」と語りました。