2006年7月5日(水)「しんぶん赤旗」
元駐留米兵を起訴
イラクで少女を暴行・殺害
【ワシントン=鎌塚由美】イラクの少女をレイプし、家族を含め四人を殺害したとして逮捕されていた元米兵が三日、米検察当局によって起訴されました。米CNNテレビが伝えました。
同テレビによると、起訴されたのは元米兵のスティーブン・グリーン被告(21)。バグダッド南部のマハムディアに駐留中の三月、民間人四人を殺害し、うち一人をレイプし殺害したといいます。
米軍は、六月になって同事件が発覚したことから捜査を続けていました。CNNテレビは、同被告について、事件発覚前に「人格障害」で除隊していたと報じました。同被告が有罪となれば、死刑が科せられる可能性があるといいます。同事件には、他の米兵も関与していると指摘されています。
ワシントン・ポスト紙三日付は、レイプされ殺害された少女(15)と殺された母親は、事件前から身の危険を訴えていたと伝えました。近隣住民によると、少女は、ほぼ毎日通過する検問所で米兵に言い寄られる恐怖を母親に訴え、母親は米兵が夜やってくるかもしれないと、隣人に助けを求めていたといいます。
同紙は、目撃者の話として、殺害後の一家の状況も詳報。米軍の説明とは不一致点があるとし、少女の年齢は当初、「近隣住民らが報告している十五歳ではなく、二十歳となっていた」と指摘しています。