2006年7月8日(土)「しんぶん赤旗」
“学費負担は限界”
全学連 大学予算増を国会要請
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全日本学生自治会総連合(全学連)は七日、負担の大きい学費の値下げや奨学金制度の充実など大学予算の増額を求めて衆参の国会議員に要請しました。
夜行バスで来た京都や愛知など、全国各地の国公私立大学の学生百二十人が、約五千人の学生の声を集めた「学費・就職難黒書」を手渡し、実態を訴えました。
要請に先立って国会内で開いた集会で、西川治委員長は「初年度納付金は国公立大で八十万円、私立大で百三十万円をこえ、負担は限界です。奨学金も有利子が大半で規模も不十分です。お金の心配もせずに学び、二十一世紀の担い手として成長できるよう政府は責任ある対策をとってほしい」とのべました。
立命館大学一年(18)は、わずかな仕送りのため、昼の学食は週の半分を、ご飯とみそ汁、味付けのりの三品・計九十五円で節約しています。「大学予算の増額を求める署名が五千人分寄せられました。その重みを受けとめてほしい」と話しました。
この要請に日本共産党からは、穀田恵二国対委員長(衆院議員)と井上哲士参院国対委員長が応対。約五十人の学生と一時間懇談し、実態を聞きました。
昼間働きながら日本大学の二部に通う男子学生(21)は、朝四時半起きで仕事に出かけ、大学から帰るのは夜十一時。それから勉強するため二、三時間しか睡眠がとれない日が続きます。「学費に追われる生活で、何のために大学に来たのかと毎日考える」と訴えました。
井上議員は「高等教育の無償化は世界の流れです。国会にみなさんの声が届くようがんばります」とのべました。