2006年7月20日(木)「しんぶん赤旗」
イラク民間人死者5万人
国連報告
【ワシントン=山崎伸治】国連イラク支援派遣団(UNAMI)は十八日、五、六月のイラクの人権状況に関する報告を公表しました。そのなかで二〇〇三年三月のイラク戦争開始以来、武力攻撃で死亡した民間人が約五万人だったことを認めました。
民間人死亡者数については、六月に米紙ロサンゼルス・タイムズが、バグダッドの遺体安置所が発行した死亡証明書と、イラク厚生省が集計した病院で発行された死亡証明書の数から少なくとも五万人だったと報じていました。報告はこれと同じ集計を紹介しており、国連として報道を追認したものとなります。
また報告は多国籍軍による民間人殺害についても言及しています。米軍では(1)〇五年十一月にハディサで起きた二十四人の民間人殺害について捜査を開始(2)今年二月にラマディ近郊で起きたイラク人男性射殺について、兵士を訴追(3)今年四月にハマンディアでイラク人男性を殺害したことについて、八人の海兵隊員・兵士を訴追―したことを紹介。十五歳のイラク人少年を溺死させたとして三人の英国軍兵士が追放されたことにも触れています。