2006年7月20日(木)「しんぶん赤旗」
「従軍慰安婦」埼玉知事発言
資料館記述変更するな
党県議団が県に申し入れ
日本共産党埼玉県議団は十九日、埼玉県立平和資料館の「従軍慰安婦」に関する記述について、上田清司知事の個人的見解で変更されないよう、同資料館を所管する馬場竹次郎総務部長に申し入れました。
六月県議会で知事が、平和資料館の展示年表にある「従軍慰安婦問題など日本の戦争責任議論多発」という記述を問題視し、「従軍慰安婦はいなかった」などとのべるとともに、展示について「間違った記述であり修正しなければならない」とのべ、二十五日に同資料館の運営協議会が開かれることになりました。
申し入れは知事答弁について、「政府の公式見解や国際的な研究・調査の結果を否定し、知事の個人的な考えを県民に押しつけるものだ」として、展示の修正に応じないよう求めています。
応対した総務部県民生活局の浅賀康夫局長は、「知事は『従軍慰安婦』という文言の問題を指摘したにすぎない」と、これまでの知事の弁明を繰り返すにとどまりましたが、山岸昭子県議団長が「展示記述は資料館としての科学性・自主性を貫くよう努めてほしい」と求めたのに対しては、「指摘はその通り」と答えました。