2006年7月22日(土)「しんぶん赤旗」
都教委
「日の丸・君が代」強制
不服従教員に「研修」
東京都教育委員会は二十一日、今年春の卒業式や入学式で、「日の丸・君が代」の強制に従わなかったとして不当処分した公立学校教員のうち、退職者を除く三十五人を呼び出し、「再発防止研修」を強行しました。「日の丸・君が代」不服従教職員への「研修」は三年連続です。
「研修」は、東京都総合技術教育センター(文京区)で午前と午後の二回に分けて行いました。各回とも開始前に、会場前で「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会の弁護士が、「研修」を強行しないことを求めて十四日に提出した申し入れ書への回答を要求。対応した都教委職員は回答を拒否し、「研修」を強行しました。
午前の「研修」を終えた教員が同区内で記者会見し、「研修」内容を報告。講師が地方公務員法上の服務規定に関する条文などを読み上げ、「日の丸・君が代」や「内心の自由」には一切触れなかったと述べました。
昨年までと違い、「研修」の最後に「質疑」の時間が五分間設けられたとし、「違憲・違法な職務命令に従う義務はあるのか」との質問に対して講師が、個々の公務員は違憲・違法性の判断はできない、都教委は、違憲・違法な命令は出さないなどと回答しました。「研修」参加者から驚きの声が上がったことなどが紹介されました。