2006年7月25日(火)「しんぶん赤旗」
深刻な介護の実情
党地方議員と国会議員が懇談
今年四月実施の改悪介護保険制度のもとで、利用者が必要なサービスを受けられない問題などが噴出するなか、日本共産党国会議員団は二十四日、国会内で関東各地の党地方議員から実情を聞く会を開きました。東京、群馬、埼玉、千葉、神奈川の各都県から約二十人の都議、県議、市議が参加。小池晃政策委員長・参院議員と高橋千鶴子衆院議員が出席しました。
各地からは「一人暮らしの人が要介護2から要支援1に変えられた。ベッドが使えなくなっただけでなく、移送サービスも受けられなくなった」(群馬県)、「生活援助の上限を一時間半にしたため、ヘルパーは買い物して、食事を作るだけで精いっぱい。要介護4の利用者は食後の片付けができないので一週間置きっぱなし」(東京都足立区)などの実情が出されました。
「個室」型の特別養護老人ホームとして「ユニット型」の設置が始まっていますが、人員配置が従来基準のため、職員の目が届かず、転倒事故につながる、と改善を求める声が出されました。また、東京都武蔵野市からは、市独自で実施していた利用料の減免措置が制度改悪によって全国一律の基準に引き下げる事態が起き、改善を求める運動が始まったことが紹介されました。
小池氏は「介護を奪う制度に変質している。この制度でいいのか、根本的な問い直しが必要だ」と語りました。
二十三日には大阪市で、近畿の地方議員から実情を聞く懇談会をおこないました。