2006年8月4日(金)「しんぶん赤旗」
郵便集配廃止を延期
住民の声 公社動かす
北海道・大樹町2局
九月十八日で集配業務を廃止する予定だった北海道十勝管内、大樹(たいき)町の尾田(おだ)、生花(せいか)両郵便局の再編計画は、来年二月まで延期されることが三日までに明らかになりました。日本郵政公社北海道支社が伏見悦夫町長に伝えてきました。これにたいして伏見町長は、公社に住民説明会を開催するよう要請。公社側は説明会を後日開催すると回答しました。小泉政権の郵政民営化、地方切り捨て計画に反発した自治体、住民の運動が実りました。
尾田、生花・晩成の二地域の行政区長や住民は、計画が明らかになった二月、町長、町議会議長に計画撤回と現状維持を求める要望書と陳情書を提出。両地域が共同して運動をすすめてきました。
伏見町長は五月、道支社の担当者に、遅配、誤配などサービス低下を住民が心配をしていること、お年寄りの安否確認や道路の情報提供など役場と郵便局が協力して町づくりをしていることなどを伝え、業務の存続を要望してきました。
尾田地域づくり連絡協議会の頓宮瑞現(はやみ・ずいげん)会長は「運動を起こすことで見事に状況が変わりました。地元の郵便局員がいることでお年寄りは元気づけられています。サービス低下させないよう引き続き働きかけていきたい」と語りました。
日本共産党の志民(したみ)和義町議は「住民の生の声と運動が町長、議会、公社を動かしました。一方的な計画を撤回させるため、引き続き町民と力を合わせてがんばりたい」と語っています。