2006年8月5日(土)「しんぶん赤旗」
安倍官房長官 4月に靖国参拝
間違った戦争観肯定許されない行為
市田書記局長がコメント
安倍晋三官房長官が今年四月十五日に靖国神社を参拝していたことについて、日本共産党の市田忠義書記局長は四日、国会内で記者団の質問に答えて、次のようにコメントしました。
一、靖国神社というのは日本の侵略戦争が「正義のため、アジア解放のための正しい戦争」だったという戦争観を日本中に広げる宣伝センターの役割を果たしている。その神社に内閣のかなめ役である官房長官が参拝したことは、そういう考え方に(政府が)お墨付きを与えることになる絶対に許されない行為だ。二度と侵略戦争はしないという反省の上に立ち戦後国際社会への仲間入りをした、戦後日本の出発点、原点を根本から否定するものだ。
一、安倍氏は記者会見で「行くか行かないか、参拝したかしなかったかについて、いうつもりはない」といっている。これは単なる個人の内心の問題ではなく、官房長官の立場だ。しかも自民党総裁選に出るという人が、戦後日本の出発点にかかわる根本問題についていわないというのは、きわめて無責任だ。
一、(小泉首相が十五日に靖国参拝するとの観測について)行くべきでない。十五日であろうが日を別にしようが、本質に変わりない。参拝はますます日本外交のゆきづまりをひどくする間違った行為だ。