2006年8月12日(土)「しんぶん赤旗」

イラク空自

実態は多国籍軍支援

赤嶺議員緒方議員 空輸拡大で追及


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(写真)質問する赤嶺議員=11日、衆院イラク特別委

 衆参両院の委員会で十一日、イラク派兵基本計画の変更について閉会中審査が行われました。日本共産党からは赤嶺政賢議員が衆院イラク特別委員会で、緒方靖夫議員が参院外交防衛委員会で、イラクでの航空自衛隊の空輸拡大について追及しました。

 この中で、政府が強調する「人道復興支援」は看板だけで、米軍を中心とする多国籍軍への無限定の支援であることが浮き彫りになりました。

 政府は「安全確保支援活動(多国籍軍支援)」について、「人道復興支援活動に支障のない範囲で行う」としています。赤嶺氏がその二つの活動の量的な配分をただしたのに対し、井上源三内閣審議官は「量的な問題ではない」と述べ、安全確保=多国籍軍支援が中心となる可能性を否定しませんでした。

 また赤嶺氏は、米兵輸送の際に、米兵の任務が「人道復興支援」なのか「安全確保」なのかを確認するのかと質問。井上審議官は「必要ない」と答弁しました。

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(写真)質問する緒方議員=11日、参院外交防衛委

 緒方氏は、政府はバグダッドへの空輸は「国連からの要請」だと強調しているものの、最初に運んだのは多国籍軍の兵士だったと指摘。額賀福志郎防衛庁長官も「多国籍軍の要請」による空輸だと認めました。

 緒方氏は、米中央空軍の司令官が航空自衛隊が米軍の航空機動力を高めていると述べていることを指摘。「米軍はバグダッドの治安が悪化したため、兵員を増やすと発表している。兵員輸送などを拡大すれば、掃討作戦の強化への加担になる」と批判しました。

 また緒方氏が米軍からの航空機部品や燃料の提供をただしたのに対し、額賀長官は「提供を受けている」と認めました。

 緒方氏は、情報の共有が行われていることもあげ、「空自は米軍と一体化し、その一部になっている。このような実態は憲法九条と相いれない」と批判しました。


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