2006年8月16日(水)「しんぶん赤旗」
各国政府が抗議、懸念
中・韓・インドネシア・シンガポール
小泉首相の靖国参拝
十五日朝の小泉首相の靖国神社参拝に対し、中国、韓国などアジア諸国政府が間をおかずに抗議の声をあげました。
中国外務省は声明で「被害国人民の感情を深刻に傷つけ、中日関係の政治的基礎を破壊する行為」と糾弾。李肇星外相が日本の宮本大使を外務省に呼んで抗議しました。韓国外交通商省は声明で「日本の軍国主義と侵略を美化、正当化している靖国神社にまた参拝したことに深い失望と怒り」を表明しました。
インドネシアとシンガポールの外相も懸念や不快感を表明しました。
各国メディアも電子版ですぐ反応。中国共産党機関紙・人民日報は小泉首相の言い分を批判する論評を掲載し、マレーシアの新聞は「靖国参拝はアジア隣国の怒りに触れざるをえない」(星州日報)と指摘しました。
米紙ニューヨーク・タイムズも東京発の記事で、小泉首相の姿勢は「挑戦的」で、「米国の当局者から警告されているのに参拝した」と指摘しました。
韓国ソウルの日本大使館前には抗議の人々が押し寄せ、一時混乱。中国ではいくつかの都市で、抗議行動がありました。北京の日本大使館、重慶と香港の日本総領事館前では、学生、青年らが抗議文を手渡しました。