2006年8月19日(土)「しんぶん赤旗」
小泉首相靖国参拝
ドイツ紙
反抗的で愚かな行為
【ベルリン=中村美弥子】小泉純一郎首相が終戦記念日に靖国神社を参拝したことについて、十六日付の南ドイツ新聞とフランクフルター・アルゲマイネ紙は、首相の外交姿勢を批判しました。
南ドイツ新聞の記事は、「小泉首相は、靖国神社参拝という反抗的で愚かな行為を最後に国際政治の舞台から去ることになった」とし、日中関係悪化の原因は首相の靖国参拝にあると断言しました。今回の参拝で小泉政権の外交は「無分別の極みに達した」と批判しました。
同紙は、日本には「確固とした道義性と先見の明をもち、歴史の重さを認識できる政治指導者が必要だ」と指摘。「日本はかつて植民地にした国々と友好関係を築いていない。小泉首相は周辺諸国との関係をより複雑化させた」としています。
フランクフルター・アルゲマイネ紙社説は、終戦記念日に参拝することによって、海外からどんな反応があるのか小泉首相はずっと前から知っていたはずだと指摘。「それでも参拝を断行したということは、彼が海外の反応に無関心だということを示した」と述べました。