2006年8月25日(金)「しんぶん赤旗」

人事院勧告

賃下げの悪循環招く

吉井議員批判 「労働者の声きけ」


 衆院総務委員会は二十四日、国家公務員一般職給与の人事院勧告(八日)報告に関する閉会中審査を行いました。日本共産党の吉井英勝議員は、民間給与が0・6%増のなかで公務員賃金をゼロに抑えることが、地域格差拡大や賃下げの悪循環を招くと批判しました。

 人事院勧告は政府の「骨太方針2006」で打ち出された公務員人件費抑制に従って、官民比較の対象企業を従来の「従業員百人以上」から給与が比較的低い「五十人以上」に引き下げ、国家公務員の月給・一時金ともに据え置きました。

 吉井氏は「政府から独立した第三者機関として、政府方針に忠実に従うのでなく労働者の意見を十分聴くべきだ。しかし、対象企業規模の見直しは組合側と一致していない」とのべ、中立機関である人事院の存在が問われていると指摘しました。

 吉井氏は、民間企業の給与総額が減るなかで給与所得者数が増えているのは、大企業が正社員をパートや派遣などに置き換え、低賃金の非正規雇用が増加しているためだとして、「今回の人事院勧告は日本の労働者全体の給与総額のさらなる減少につながる」と質問しました。

 竹中平蔵総務相は「民間に準拠する形で公務員給与を調整するしくみは適正に働いている」と答えるにとどまりました。


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