2006年9月10日(日)「しんぶん赤旗」
「日韓友好のきずなとして力をつくしたい」
志位委員長 韓国メディアと会見
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【ソウル=中村圭吾】第四回アジア政党国際会議に参加のため訪韓中の日本共産党の志位和夫委員長は九日、ソウル市内のホテルで記者会見しました。韓国メディア十五社が参加しました。
志位氏は、日本共産党の党首として初めて訪韓し、国会議長や各政党との会談、歴史学者、学生などとの対話・交流を終えた感想を語り、「日本共産党と韓国との太い交流の道が開かれました。今後、本格的な交流が広がると思います」と表明。韓国の人たちの温かい歓迎に感謝を述べるとともに、「侵略戦争と植民地支配に命がけでたたかった党として日韓の友情のきずなになりたいと強く願っています」と語りました。
志位氏は、アジア政党国際会議について「アジアの政党が与野党の別なく一堂に会して、平和と進歩について議論する重要な場所です」と強調。国際会議での演説の内容を紹介し、「アジアに平和の共同体をつくる必要があります。東南アジアには東南アジア諸国連合(ASEAN)がありますが、平和の共同体を北東アジアに広げたいというのが私たちの願いです」と述べました。
質疑応答では、「北朝鮮の核開発が朝鮮半島にどんな影響を及ぼすか。日本の核武装につながるという意見をどう考えるか」、「日本共産党は憲法九条を守る運動を広げているが、次期首相候補はすべて改憲派だ。これにどう対処するか」、「北朝鮮の朝鮮労働党との関係は」などの質問が出されました。
志位氏は、日本共産党が▽北朝鮮に六カ国協議への復帰を求めている▽新たな核保有国の出現には反対であると同時に、地球的規模での核廃絶を核保有国に求めている▽北朝鮮の不法行為によって朝鮮労働党との関係は断絶しているが、今日の情勢のもとで北朝鮮問題の平和的外交的解決を願っている▽日本では「九条の会」など憲法九条を守る活動が広がっている―ことなどを紹介。「今後、わが党と韓国の交流が発展することを願います」と韓国語で述べて会見を終えると、集まった多数の記者から拍手が起きました。