2006年9月16日(土)「しんぶん赤旗」
偽装請負
人をモノ扱い許せない
関西テレビ 塩川議員が出演
日本共産党の塩川鉄也衆議院議員は十四日深夜放送の関西テレビ「アンカースペシャル・雇用破壊―格差社会に物申す」に出演し、格差の拡大、ワーキングプアの問題について与野党の国会議員らと討論しました。
冒頭、格差の拡大を容認できるかどうかを司会者に問われ、塩川議員は「容認できない」の札を掲げました。自民党の片山さつき衆議院議員は「容認できる」と「容認できない」の両方の札を上げました。
塩川議員は「いま大企業の経常利益は一・六倍だが、一方で国民全体の所得は一九九七年をピークにずっと右肩下がりだ。従業員の給料もここ三年間後退している。本来大企業が社員にすべき還元がされなくなっている」と指摘しました。
番組では派遣と請負の違いを図解で説明。実態は派遣労働者でありながら請負であるかのように働かせる偽装請負の実態を、徳島県の光洋シーリングテクノと、大阪府の松下プラズマディスプレイの労働者の実例で明らかにしました。
塩川議員は国会で光洋シーリングテクノの問題を取り上げたことをあげ、「JMIUという正社員の組合と、請負会社の労働者が力を合わせて改善させた」とのべました。
偽装請負をどうするかが討論になり、塩川議員は「人間をモノのように右から左へ移すようなやり方は許せない。非正規雇用の労働条件の改善をはかるのと同時に、労働法制のこれ以上の規制緩和を許すことは、きっぱりやめさせたい」としめくくりました。
日本共産党の毛利りん兵庫県議がVTRで登場し、「若い世代が不安定雇用で困っている中で県自らがつくりだすような事態が生まれている。みんなの税金を注いだのだから強い指導が必要だ」と行政の姿勢を批判しました。