2006年10月3日(火)「しんぶん赤旗」
安倍首相
“改憲案書き上げる”
衆院本会議 大企業減税を推進
衆院本会議で二日、安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が始まりました。
安倍首相は答弁のなかで、「私たち自身の手で二十一世紀にふさわしい日本の未来の姿、理想を憲法にして書き上げていくことが必要だ」などと述べ、所信表明より踏み込んで改憲を目指す考えを示しました。自民党の中川秀直幹事長に対する答弁です。
安倍首相は「国の理想、形を物語るものである憲法は、日本が占領されている時代に占領軍の深い関与のもとで制定された」と破たんした“押しつけ憲法”論を再び持ち出しました。
また具体的な事例は何一つあげず、「(制定から)六十年近くを経て、現実にそぐわないものになっている」と決めつけ、改憲手続き法案の早期成立を目指す考えを示しました。
また中川氏が「イノベーション(技術革新)加速のために税制が果たすべき役割」について質問したのに対し、安倍首相は「(大企業の)国際競争力を強化するため、税制の果たす役割は重要」と強調。「(国際)競争上、ハンディキャップになっているものがないかどうか、今後の税制改革の中で検証していく」と述べ、さらに大企業優遇税制を進める姿勢をにじませました。