2006年10月17日(火)「しんぶん赤旗」
派遣導入 3社に1社
厚労省調査 規制緩和で急増
厚生労働省が十六日まとめた二○○六年就労条件総合調査によると、今年一月一日現在で派遣労働者を活用している企業は36・7%と三社に一社に上ることが分かりました。前回調査の一九九八年十二月時点では五社に一社の割合でしたが、七年間で16・4ポイント増加。規制緩和で受け入れ先が大きく広がったことが原因です。
「改正」労働者派遣法で、それまで専門性の高い二十六業種に限定されていた派遣先が原則自由化され、○四年には製造業への派遣も解禁されました。
従業員千人以上の企業では、64・4%が派遣労働者を受け入れています。業種別で受け入れ企業の比率が最も高いのは金融・保険業の71・5%でした。
企業が受け入れを進めた結果、常用労働者に占める派遣社員の割合は12・4%と、前回調査の5・8%から二倍以上に膨らみました。半面、派遣一人につき派遣元企業に支払った費用は月平均二十三万一千六百九十七円と、前回より六万五千円近く減少しました。調査対象は常用労働者三十人以上の企業五千三百四十一社。有効回答率は82・7%。