2006年10月20日(金)「しんぶん赤旗」
「平和大国」の役割を
衆院憲法調査特 笠井議員が主張
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改憲手続き法案(与党案、民主党案)が付託されている衆院憲法調査特別委員会が十九日開かれ、七月に代表の議員を派遣した欧州調査の報告が行われました。日本共産党からは笠井亮議員が発言しました。
笠井氏は、日本の改憲手続き法案は、無料でできる政党等によるテレビでの意見放送や新聞広告の分量は「所属議員数を踏まえて」となっているが「今回調査した国々には、そういう反民主的・党利党略的な仕組みはまったくなかった」と指摘。イタリアでは運動を行う個人・団体が独立委員会に届け出る仕組みになっていて、賛成派・反対派に均等な放送時間の確保が義務付けられているとのべました。
さらに、訪問先のポーランドの元外相が憲法九条を高く評価し、日本に「平和な大国」としての役割を発揮するよう期待を表明したことにふれ、「いま求められているのは、九条改憲のための手続き法づくりではなく、九条を持つ『平和な大国』として、日本ならではの外交に役割を果たすことだ」と強調しました。
自民党、民主党の議員は改憲の合意形成を目指す立場から海外調査で感じた教訓を報告。一方、「ヨーロッパでは国民投票の運動規制、罰則は極めて緩やかだった」(自民・船田元議員)、「(他国の例をみてテレビ等での賛否両派への時間配分について)賛否対等な時間配分にするほうが公平らしく国民に受け止められるのではないかと感じた」(民主・枝野幸男議員)と法案修正を示唆する発言も出されました。